リサが顔を真っ赤にしてトニーの顔を見る。
「あ、あのっ。よろしくお願いします」
「それじゃ、はじめましょうか」
トニーは優しい顔で、リサの手を握ってくれる。
安心する、そうリサは思っていた。
正直もうはじめから覚悟は出来ている。
ここに来るために家を飛び出した時からすでに、誰かに抱かれる覚悟はある。
むしろ、思ったよりいい男に抱かれることになりそうでうれしい。
普段飲まないからアルコールが回る。身体の芯が熱い。
こんな裸なのに全身が燃えるように熱い。
トニーが首筋にやさしくキスをする。
「恥ずかしい、私、汗かいてます」
「緊張しなくて大丈夫ですよ。ゆっくりリラックスしてください。リサさんはのんびり寝てるくらいのつもりでいてくれれば大丈夫ですから」
「はい・・・」
背中を汗が流れるのが分かる。
すると、背中を下から上へと、温かくぬめり柔らかいナメクジが這い上がった。
関根が汗を舐めたのだ。
「テツさん、おいしいよリサさんの汗。えへへ」
リサは、寒気がして小さく悲鳴を上げる。
「やめてください、汚いですよ」
「塩分補給にちょうどいいよ、テツさんも舐める?」
テツは、寂しそうな顔で三人を正座したまま見上げている。
「あ、あの。もうこの辺で今日はやめにしませんか」
テツは思わず、関根に訴える。
「まだまだ、これから楽しむんだからね。
リサさんももうスイッチ入ってるでしょ」
リサは、テツを見る。
「わたし、ここまで来たら、止められない。そのために来たから。イカされてみたいの。女になりたいの。母親でもなく。あなたの妻でもなく。」
「アリサ・・・」
テツはただ、妻の名前をつぶやく。
リサはブラジャーを自分で外した。
大きくやわらかい乳房がこぼれる。重力に逆らわない柔らかい旨。
関根が後ろから手を回して胸を持ち上げる。
リサはテツを見つめたまま、顔はそのままトニーの方へ向かう。
最初に、乳首がトニーの肌に当たり、そして柔らかい乳房が押しつぶされるように相手の胸に押しつけられて変形する。
そして舌を出しながら自分からキスをした。
柔らかく、でもベロを一所懸命自分なりに動かした。
これであってるのか分からない。
はたしてトニーが気持ちいいと思ってるか、これであってるか不安だった。
けれど、一所懸命、エッチになるように頑張った。
その様子を見た関根がはしゃいだ声をあげる。
「ひゅーっ、大胆じゃん。リサちゃん、ほんとに3Pしたかったんだね、僕もチューしたい、ベロチューしたいー」
関根はリサの肩を抱いて振り向かせる。
「うーん、関根さん、キモいからちょっと嫌かも」
「えー、なんでよー。また〜?リサちゃんとキスしたい、キスしたいのー」
「嘘ですよ。いいですよ」
リサは、関根にも唇を重ね、舌を差し込んだ。
関根もまた優しく舌で応じてくれた。やわらかく自然なキスである。
「わたしだって、自分からキスくらいする女なのよ」
リサはテツに向かって、笑顔でささやいた。
この続きは
8月14日発売の最新単行本「3Pされたい女〜じゃんけんで勝った二人が串刺し〜」に収録されています。
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